多
多田曜子さん (8xo834lo)2023/11/17 18:05 (No.977848)削除「彼女は頭が悪いから」姫野カオルコ(2021年、文春文庫)
2016年に実際に起きた東大生による集団強制わいせつ事件をテーマとした小説です。惹かれあう大学生のつばさと美咲。しかしつばさは“東大生”であり、美咲は“東大以外の大学生”でした。学歴至上主義や性差別意識が刷り込まれた彼らの日常は、やがて強制わいせつ事件へと発展します。事件はどのように起きていくのか?加害者が関わる人々との会話には、日常化された差別意識がまん延し、しかしそれは決して小説の中のものだけではなく、事件は私たちの日常にも繋がっているという事に気付かされます。(232字)