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古藤隆浩さん (8xmz1dkq)2023/11/16 21:03 (No.976927)削除
『アズミ・ハルコは行方不明』(修正版11/6)

田舎町の生活の満たされなさを男性との交際など世間の常識では埋められない女性の生きざまを描きます。人気のないキャバ嬢愛那、野球選手とデキ婚したもののすぐシングルマザーになる今井さん、冴えないOL安曇春子の女性3名が登場。失踪などでさびしさを解消したり、落書きアートや男性を襲う少女ギャング団とかかわるなかで、3名が偶然出会い共同生活を送り始めます。適齢期をめぐる男性の視線を浴びながらも、何にも寄りかからず自らの足で歩こうともがく3名の女性の生き方が魅力的です。(230字)
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鈴木康久さん (8x3t9ps6)2023/11/15 16:50 (No.975793)削除
「水を縫う」寺地はるな (集英社文庫、260ページ)<修正1>

浮いてしまうのは怖いからまわりに合わせておこう。日本人の多くがそう考えているのではないでしょうか?無難な生き方をしてきた母。キラキラしたものを受けつけない姉。刺繍が大好きな弟。結婚が決まり式が近づいても姉が気にいるドレスが見つかりません。それならと弟が趣味の延長でドレスづくりに挑みます。しかし簡単にはいかず、デザイナー志望だった"元父"に助けを求めることに。悪目立ちを恐れず好きなことを貫く少年の姿に、"元父"が名前に込めた姉弟への想いに、心を動かされます。(本文230文字)
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鈴木康久さん (8x4g7kl5)2023/11/3 21:57 (No.962617)削除
「たてがみを捨てたライオンたち」白岩玄(集英社文庫、354ページ)

ライオンのオスの象徴、たてがみの形や色はそれぞれ、多様なはずです。人間社会でオトコの役割はどうでしょうか?本来ひとりひとりの個性や立場で異なるはずです。ところがまわりがオトコに期待する役割はあんがい型にはまっています。3人の若いオトコたちが現実とのズレに戸惑いつつ向き合っていきます。専業主夫になるべきか悩む直樹。離婚を引きずる慎一。アイドル好きの幸太郎。それぞれが演じる男の役割は?3人はたてがみを捨てることができるのか?
(本文212文字)
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鈴木康久さん (8x3t9ps6)2023/11/3 11:14 (No.961878)削除
「水を縫う」寺地はるな (集英社文庫、260ページ)
浮いてしまうのは怖いからまわりに合わせておこう。日本人の多くがそう考えているのではないでしょうか?無難な生き方をしてきた母。キラキラしたものが苦手な長女。刺繍が大好きな弟。結婚式が近づいても姉が気にいるドレスが見つかりません。それならと弟は趣味の延長でドレスの手づくりに挑みます。しかし簡単にはいかずにデザイナー志望だった元父に助けを求めることになります。悪目立ちを恐れず好きなことを貫く少年の姿に、名前に込めた不器用な元父の姉弟への想いに、心を動かされます。(本文230文字)
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山中妻蔵さん (8v4x5zg6)2023/10/20 23:41 (No.945802)削除
チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房,2018年)第3校
韓国が先進国に仲間入りした80年代。女性たちは家庭で家事育児を粛々と担い、誰かの妻、誰かの嫁、誰かの母として生きることを強いられました。主人公キム・ジヨンは82年生まれ。彼女が就職するミレニアムを迎えても、愛するパートナーと結婚しても、その事実は変わらない。ある夜、苦しむジヨンに亡くなった女が憑依する。夫は戸惑い、精神科医に妻のことを語りはじめる。夫が語る妻の人生は、すべての女性の生の断片と集積。チョ・ナムジュの本書は女性に対する社会認識の変革を迫ります。(230字))
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福澤美幸さん (8wjo4vru)2023/10/20 08:55 (No.944497)削除
『対岸の家事』朱野帰子(講談社文庫)
「絶滅危惧種」の専業主婦をご存知ですか?主人公の詩穂は家族のために「家事」を仕事に選んだ専業主婦。娘と2人だけで途方もなく繰り返される毎日に自信を失うことも。そんな中、2児を抱え多忙なワーママ、外資系で働く妻の代わりに育休パパのエリート公務員、結婚したが子どもができない主婦、一人で暮らす老婦人と仕事を選んだ娘等と出会います。それぞれが「家事」や子育て、生きることにいっぱいいっぱい。「家事」、育児は24時間・年中無休で孤独との戦い。誰もが無関係ではいられない長時間労働の家事に、優しさと癒しを与えてくれる一冊です。
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細川利恵子さん (8v3k65tw)2023/10/20 06:14 (No.944350)削除
いいたいことがあります!魚住直子(偕成社)
小さい頃好きだった母が疎ましくなり、圧力と反発を感じる小6女子の日常を描く児童文学書です。謎の少女の出現で主人公に変化が。心の呟きに謎の少女が耳を傾けアドバイスをくれます。この事で主人公は、母親に思いを言葉で伝えられる様になるのです。これをきっかけに母親にも変化が。夫と家族に心の声を素直に言葉で話せる様になるのです。謎の少女の出現がこの家族に変化をもたらします。少女の正体は?言わなきゃ始まらないという主人公の強い思いが親子の難問を紐解く前向きの一冊です。
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細川利恵子さん (8v3k65tw)2023/10/20 05:10 (No.944323)削除
選んだ孤独は、良い孤独 山内マリコ (河出書房新社)
26才男サラリーマン初日。人生の墓場と確信した職場で、正気の無い先輩との営業が初仕事。その夜歓迎会後に、無理して夢を諦めて就職した男の心を察知した先輩の「オレが逃してやる」の言葉を背に初日で会社を辞め逃亡。後に助演男優賞の役者となり、拍手喝采の舞台に立つ男の大逆転人生。結婚直前に同棲を始めたカップル。1年経たずに怒って彼女が出て破局。男は怒った原因が解らず全てが謎と4年そこに留まる。偶然ネットで見かけた彼女は結婚したと笑顔。その笑顔に男は蝕まれていく。男の人生劇場19話の短編小説です。245文字
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多田曜子さん (8whqbjti)2023/10/19 00:48 (No.942959)削除
「生を祝う」
李琴峰(2021年朝日新聞出版)
胎児の“生まれない意思”を尊重するために作られた「合意出産制度」。妊娠9か月目の検査で胎児の“生まれたい意思”が『合意』なら出産、『拒否』なら堕胎をしなければならない。主人公・彩華は、同性の妻・佳織と妊娠手術を受け、子どもが無事、生まれることに『合意』してくれる事を願い、検査までの日々を佳織と積み重ねていきます。果たして検査の結果は?生きにくい人生を送る命は、初めから生まれない方が良いのか?様々な立場の女性たちが出産を通して、人生の自己選択の意味について向き合っていく物語です。(241字)
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多田曜子さん (8whqbjti)2023/10/19 00:22 (No.942942)削除
「彼女は頭が悪いから」
姫野カオルコ(2021年、文春文庫)
2016年に実際に起きた東大生による集団強制わいせつ事件をテーマとした小説です。惹かれあう大学生のつばさと美咲。しかしつばさは“東大生”であり、美咲は“東大以外の大学生”でした。学歴至上主義や性差別意識が刷り込まれた彼らの日常は、やがて強制わいせつ事件を引き起こしてゆきます。「ただふざけただけ」の事として。描かれた彼らの家族や社会の価値観、彼らの心情の移り変わりは、私たちの日常にもある風景と重なり、学歴や生い立ち、性に纏わる歪んだ認識について、深く考えさせられます。
(232字)
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